火宅の人標準語しか喋れない人間にとって、方言というのはどことなくエキゾチックな響きをもって魅力的に聞こえるものだ。個人的に、女の子の博多弁というのは最強の部類だとおもっている。

てなワケで方言で話す女の子に弱い貴方に*1 、檀一雄「火宅の人」。愛人との生活を描いた自伝的小説なんだけど、その愛人恵子が博多弁をしゃべるのね。「好いとるよ」て、くーっ、タマランねぇ。言われてみたいねぇ。ちなみにわたしが言うと、「吸い取るよ」になります。

それにしてもこの主人公桂一雄の(てか檀一雄そのものなんだろうけど)生き方がすぎょイ。がーっと働いてじゃんじゃん稼ぎ、その稼ぎを湯水のようにじゃぶじゃぶ遣って飲んだくれ、スッカラカンになるまで放蕩生活、ついでに料理好き。なんてフリーダム。いいなぁ、うらやましいなぁ。まあ妻子ほったらかしてあっちこっちで愛人つくるのはどうかとおもうけどね。


*1 本読みHP - あいうえお順読書ガイド(ほ)方言で話す女の子に弱いあなたに
Posted by petite-tomo | 2011-09-28 22:12 | 本と映画 | Add Comments
八月の犬は二度吠える8月なので、「八月の犬は二度吠える」。鴻上尚史が浪人時代に行っていた予備校の寮での生活をもとにした青春(?)小説。だとおもって読みはじめたんだけど、話は過去から現在へつながる。氏がエッセイで度々触れていた話なんだけど、どこまでがノンフィクションなんだろう・・・なんて思ってみたり。ちょうど8月16日に五山の送り火の映像が流れ、大の文字の右上に点の打ってあるところを想像した。のは、きっとわたしだけではないだろう。もちろんあれは戌年だけだから、今年は通常通りの「大」だったけれど。

無性に京都に行きたくなった。
そんで、大文字山に登ってみたくなった。


ところで鴻上尚史の舞台を観てみたい。
ロンドンの人がハルシオン・デイズ観にいったそうで羨ましい。
秋の第三舞台、チケット取れるだろうか。。
Posted by petite-tomo | 2011-08-30 22:48 | 本と映画 | Add Comments
蒼穹の昴(1)文体一致診断で浅田次郎って言われたので(今は寺田寅彦になってるけど)、積みっぱなしだった「蒼穹の昴」に手を出した。清朝末期の中国を舞台にした、政治の混乱とそれに関わる人物たちの人間ドラマ。史実とフィクションが入り混ざって楽しい。むかし世界史でやった人物がたくさん登場して、かなりテンション上がる。全く知らなかったんだけど、最近 NHK でテレビドラマ化されていたようだ。ちょっと見てみたかったかも。

まだ最終巻読み終わってないんだけど、今月なんかあまり本読んでなくて、1冊選ぶとしたらこれしかないなと。その前に読んでたのはベッタベタのラブストーリーが続いて(この暑苦しいのに!)、若干(いやかなり!)辟易してたもんで。。

まだ途中だけど、たいへんおもしろい。
まだ途中なので、そんなテキトーな感想で。←やる気なし
Posted by petite-tomo | 2011-07-29 23:18 | 本と映画 | 1 Comment
もののはずみよそのブログで見て気になって、堀江敏幸「もののはずみ」。この人の小説は昔読んだことがあって、でも内容がどんなだったかよく覚えていないんだけど、静かな雰囲気の美しい文章だったことは記憶にある。そしてこの本も、そんな空気が感じられる素敵なエッセイ。

パタパタ時計、鉛筆削り、秤、ビー玉や古タイル。著者がパリの裏路地の古道具屋で出会った、愛すべきガラクタたち。国境も時間も超えて愛された物もの、そのひとつひとつに物語があって、それをすごく大事にしてるのがよく伝わってきて、なんだかこちらまで愛おしい気持ちになってしまう。わたしもわりと物には執着するタイプだから、その気持がすごくよくわかる。子供の頃大事にしていた宝箱の中をそっと覗いてるみたいな、あたたかい気持ちになれる。

活版印刷の活字を入れる箱が出てきて、かなりグッときた。
「雪沼とその周辺」も再読してみようっと。
Posted by petite-tomo | 2011-06-27 22:31 | 本と映画 | Add Comments
悪人(下) (朝日文庫)九州から東京に戻るフェリーの中で読もうと持っていったものの、船酔いするため結局読めなかった、吉田修一「悪人」。帰ってきてから読んでみてびっくり、舞台がちょうどわたしがこの連休に駆け巡った九州北部ではないか。主人公は車好きの青年で、道の描写も多くちょっとワクワクする。殺人現場となる三瀬峠は今回通らなかった道だけど、連休前に読んでいたらルートにいれたかもなぁ。登場人物の博多弁がかわいい。

田舎で祖父母と共にひっそりと暮す青年が、出会い系サイトで知り合った女性を殺害する。はじめ、「悪人」はこの男のことと認識される。しかし読み進めていくうちに、好きな車に乗りながら慎ましく暮らし、出会い方はどうあれ不器用ながらも出会った女たちを愛してきた男の姿を見ると、こういう人って現実にけっこういるんじゃないかとおもうし、被害者の女性や周囲の人間の描写を見るにつけ、彼が悪人ともおもえなくなる。そして終章に向かうにつれ、この「誰が悪人だったのか?」という問いが濃いものとなっていく。

この物語はフィクションだけど、同じような事件はきっと数多あるんだとおもう。被害者の遺族の心情なんかも胸を刺すものがあった。
Posted by petite-tomo | 2011-05-27 21:18 | 本と映画 | Add Comments
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